Iターンのきっかけを教えてください。
大学で上京し、卒業後広告代理店の営業として勤務していたのですが、2014年に私の地元広島市で豪雨土砂災害が発生し、祖母の家が被災しました。なんとか力になれないかと、帰郷することを決意し、災害支援ボランティアとして活動していました。その後NPOの職員にならないかと声をかけていただき、広島と、翌年水害が発生した茨城で復興支援にあたっていましたが、そこで妻と出会い、2016年に結婚しました。妻はすでに山形で仕事をしていて生活の基盤ができていたので、二人で話し合い、そのままの暮らしが継続できるよう、山形へのIターンを決めました。
現在の仕事内容を教えてください。
当社は、鉄に熱を加えて、まっすぐな鉄製品を作ることを得意としています。鉄は熱を加えると曲がりやすい性質を持っていますので、まっすぐな製品を作るということは技術が必要なのです。私はこれまでものづくりに携わったことはありませんでしたが、その技術に興味を覚え、入社を希望しました。
0.001ミリ単位で鉄を真っ直ぐにするという、当社が持つ技術はあまり類がなく、自動運転自動車、電気自動車、スマホ、パソコン、テレビなど半導体に関わるものに幅広く取り入れられていて、関東、関西、九州など全国各地のクライアントと取引しています。出張が多い仕事で、最近では海外に工場を建設する動きも盛んなので、忙しいですね。
私は、営業として全国のクライアントのところへ足を運び、商品についての聞き取りをしたり、部品の管理や受注量の調整を行っています。予算があって、販売計画を立て、プロジェクトを進めていく。こうした一連の流れは広告代理店の時と同じなので、経験を活かしながら仕事にあたっています。
問題解決力が高く、頼りになる安永さん。同僚は「まさに、営業をするために生まれてきた人だと思う。」と口をそろえる。
0.001ミリ単位で鉄を真っ直ぐにする技術を持つ。