ミクロン精密株式会社

山形の環境の良さと
会社の雰囲気の良さが
働く意欲と向上心に繋がる。
ミクロン精密株式会社(山形市)

ミクロン精密株式会社は、センタレスグラインダ(心なし研削盤)の開発、製造で知られる工作機械メーカー。センタレスグラインダとは、自動車や家電、医療機器など、幅広い分野で使われる精密部品をつくる工作機械で、素材を精密に丸く仕上げるという特徴があります。工業系の世界とは無縁だったという伊藤さんと荒井さんに、この会社を選んだ理由や、山形で働く魅力をお聞きしました。

Uターンのきっかけを教えてください。

私は宮城県出身で、進学で山形に来ました。学生時代を山形で過ごして、とても住みやすいと感じたんです。先生や友達など周りもいい人たちばかりで、このまま山形に就職してもいいかなと思っていました。進路指導の先生から「ミクロン精密は地元に密着したいい会社だ」と聞いて、受けてみようと。工業系なので全く畑違いの分野でしたが、会社見学で雰囲気の良さを感じ、ここだったらがんばっていけるかなと思いました。

就職活動はどうでしたか。

短大は2年しかないので、就職活動は1年の終わりから始めました。熱心に指導してくれる先生が多く、企業研究会や合同説明会の参加方法や面接の仕方、SPI(総合適正検査)対策なども教えてくれて、とてもためになりました。

現在の仕事内容を教えてください。

輸出貿易管理室というところで、貨物の輸出入の管理をしています。弊社の製品は、海外のいろいろな国のお客様に使っていただいているので、輸出する機会が多くあります。輸出は、外為法(外国為替及び外国貿易法)に従って行わなければいけないので、この法令に適合しているか、経済産業省の許可が必要か、などの確認作業を行っています。

伊藤まどかさん
輸出入物を管理する立場の伊藤さん。営業の方とも頻繁に打ち合わせ
伊藤まどかさん
「みんなでつくった機械が、無事に通関し、お客様へ届いたと聞くと安心します」と伊藤さん

伊藤まどかさん
伊藤まどかさんは宮城県出身のIターン就職
伊藤まどかさんのプロフィール

宮城県古川女子高等学校 卒
(現:宮城県古川黎明高等学校)

山形短期大学 国文科 卒
(現:東北文教大学短期大学部)

ミクロン精密株式会社入社
1985年生まれ。宮城県大崎市出身。山形短期大学国文科を卒業後、2006年ミクロン精密株式会社へ入社。技術部技術1課にて勤務後、2014年から輸出貿易管理室に所属。

Uターンのきっかけを教えてください。

実家が近所なので、「ミクロン精密」は、小さい頃から身近に感じていました。大学生になり、海外と取引のある会社に入りたいなと思って就職活動をしていた頃、再びミクロン精密と出会ったんです。「蔵王から世界へ」という経営理念にもひかれました。進学は東京の大学だったのですが、就職は地元でと考えていたのも理由です。家族が近くにいるという安心感がありますし、今後のことも考えると山形の方がいいかなと。

就職活動はどうでしたか。

大学3年の時、8ヶ月間中国へ語学留学をしていて、日本に帰ってきたのが大学4年の4月です。そこから就職活動をしたので、とても焦りました。ただ、山形は企業説明会もいくつか残っていたので助かりました。就職課に相談したり、友人と面接の練習をしたり・・・。面接は、恥ずかしがらずにちゃんと練習した方がいいと思いましたね。

現在の仕事内容を教えてください。

私は技術部で、製造した機械の仕様内容を出荷前に確認し、仕様書を修正、清書する仕事などをしています。入社してまだ1年も経っていないので、技術担当の方や設計担当の方から教えてもらいながら正確な書類作成を行っています。輸出する製品の出荷書類を作成し、伊藤さんから確認してもらうこともあります。

荒井友花さん
仕様書に基づき、現場で機械の確認をする荒井さん
荒井友花さん
荒井さんが仕事をする上で大切にしているのは向上心。「何事にも向上心を持って取り組んでいます」

荒井友花さん
東京からUターン就職した荒井友花さん
荒井友花さんのプロフィール

山形県立山形北高等学校 卒

拓殖大学外国語学部中国語学科 卒

ミクロン精密株式会社入社
1991年生まれ。山形県山形市出身。拓殖大学外国語学部中国語学科を卒業後、2014年ミクロン精密株式会社へ入社。技術部技術1課にて技術業務に関する事務全般を担当。

この会社に入ってよかったと思うことは?
荒井
社内行事が多く、他部署の方と交流する機会がとても多いのがいいですね。芋煮会やテニス、フットサルなど・・・。いろんな交流があると、顔と名前も早く覚えられます。
伊藤
人柄がいいというか、相談しやすい雰囲気があります。社内の雰囲気がいいと、仕事も円滑に進んで行きますし、みなさんがそういう環境づくりをしていると感じます。
影響を受けた人は?
荒井
新人なので、毎日みなさんから刺激を受けています。女性の先輩たちはとても優しく、面倒見がよい方たちばかり。同じ部署の先輩は、電話応対からマナー、言葉づかいなど丁寧に教えてくれます。自分に自信が持てますし、向上心を持って仕事に取り組むことができます。
伊藤
男性の先輩方は、いつもお客様のニーズを敏感に感じ取り、お客様に満足していただけるかを考えて行動されています。職人気質の方が多く、難しい仕事に真摯に取り組んでいる姿勢は、見ていてかっこいいなと思いますし、自分も恥ずかしくないように仕事をしようという気持ちになります。
今後の目標を教えてください。
荒井
まだまだ覚える事が多いので、早く一人前になって仕事をまかせてもらえるようになりたいです。今は中国語で作成された仕様書の、体裁を整える程度しかできないので、?学で学んだ中国語をもっと活かせるようにしたいと思います。
伊藤
輸出入管理という非常に大切な工程が、少しでも円滑にまわるような仕組みづくりをすることで、ロスなくお客様に製品提供ができるようになりたいと思います。
荒井友花さん
伊藤まどかさん
主力製品
ミクロン精密の主力製品であるセンタレスグラインダ(MPC-250HP-CS型)
    

    

部品例
センタレスグラインダを使って加工できる部品例
工場内

山形へU・Iターンを考えている方へメッセージをお願いします。
荒井
都会はとても便利で良いのですが、山形には山形なりのいいところがあります。特に家族の存在を身近に感じて働けるのはとても幸せなことで、Uターンすれば、家族の大切さをより実感できると思う。就職活動はとても大変ですが、途中で諦めたりせず、努力すれば絶対いいことがあるので頑張って欲しいところです。
伊藤
山形は自然が豊かで人も温かく、独特の文化を生かした地域づくりをしているところが魅力です。環境が豊かであれば、仕事と生活の調和もとりやすいと思うので、雪の多さなどに不安を感じるIターン希望の方もいると思いますが、それ以上に心健やかに暮らしていける山形県の良さを知ってもらいたいと思います。

真っ直ぐな、輝く瞳で語る二人。醸し出す雰囲気もどことなく似ていました。荒井さんは伊藤さんを「あこがれの先輩」と言い、伊藤さんは荒井さんを「与えられた仕事を確実にこなすだけでなく、プラスアルファの考えを持っている」と高く評価します。よく相談や話をする二人の仲の良さが、ミクロン精密の人間関係の良さを表しているように感じました。

荒井さんと伊藤さん

(2015/2/9取材)


ミクロン精密株式会社

ミクロン精密株式会社
センタレスグラインダ(心なし研削盤)のトップメーカー。「限りなき円を追及する」というコンセプトのもと、半世紀にわたり技術開発力の向上に取り組み、その加工精度は、社名のミクロンを超えるナノレベルに達している。世界中のユーザーから高い評価を得ている製品の納入実績は6千台以上。アメリカ、タイに営業拠点を築き、グローバルに展開。2013年には、蔵王みはらしの丘に、研究開発の強化を目的とした「R&Dセンター」を設立。

代表者:代表取締役社長 榊原 憲二
創立:1961年10月6日
従業員数:226名
事業内容:心なし研削盤(センタレスグラインダ)及び内面研削盤(インターナルグラインダ)とその周辺装置の製造・販売
所在地:山形県山形市蔵王上野578-2
TEL:023-688-8111
FAX:023-688-7115
URL:http://www.micron-grinder.co.jp/

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