
人間的にも、技術者としても
成長する日々
高校卒業後、地元の製造会社に就職したのですが、一度は親元を離れて自立して生活してみたいという気持ちが強くありました。そこで、埼玉の会社に就職し、約1年間製造業の仕事にたずさわりました。ただ、私は長男のため将来は家を継ぐので、1~2年で地元へ帰って来るという約束で埼玉へ行ったんです。
山形に戻ってきて就職活動をしていたときに、グローバルマシーンの求人を見つけました。ハローワークの担当者の方がお薦めしていて、私自身も製造業を希望していましたし、機械加工というまだ経験したことのない分野だったので、挑戦してみたいという思いもありました。
現在の仕事内容を教えてください。
当社は、自動車部品や産業用機械部品の製造のほか、産業機械、少量化機器などの設計から製造、組立まで行っています。私は製造3課に所属し、組立や検査など様々な用途に利用できる汎用ロボットである「単軸ロボット」の部品製造をしています。多様な工作機械を用いて、材料に穴をあけたり、削ったりといった加工をしながら、製品として出荷する部品を仕上げています。
山形で働いてよかったと思う点は?
やっぱり山形の人たちの人柄の良さというのがありますね。経験しないと気づかないものですが、埼玉で働いていたときには、何かかみ合わないなと感じていたこともありました。山形は、言葉も自分に馴染みのある方言で親しみやすいですし、それが相談しやすい環境にもつながっていると思います。県外の生活も経験してみて、やっぱり自分には山形の空気が合っているなと実感しました。


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山形県内の
ダンボール製造会社に入社
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埼玉県内の
自動車部品製造会社に入社
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株式会社グローバルマシーン
穴あけ、切削、溶接…と、当社では本当に多様な加工をやっているので、それに挑戦できることにやりがいを感じます。また、わからないことは先輩方に聞けば、わかるまで丁寧に教えてくれるので本当に感謝しています。
印象に残っているエピソードはありますか?
入社して最初の部署では、装置の組立や汎用旋盤を使うのが主な仕事だったのですが、最初は初めてのことばかりで何もできないでいました。そのとき先輩から「会社にいる時間内でどれだけ上達できるか。君はお金をもらっている立場なんだから、お金をもらえるだけの活躍をしないとダメだよ」とはっきり言われました。
当時は、毎日落ち込みましたが、何も得ないまま会社を辞めたりするのは自分でも許せなくて。何かしっかり自分のものにしてからアクションを起こそうと、先輩から言われた言葉で気持ちを入れ替えることができました。


先ほどの先輩もそうですが、先輩方にはたくさんのことを教えていただいています。以前、組立をやっていたとき、わからないことがあったのですが、自分でなんとかしようと事を進めてしまい、失敗してしまったことがありました。そのときは、「わからないままにしておくと、後輩にも教えられない。曖昧な知識のままでは、50歳になっても1年生だぞ」と先輩に言われ、すごく心に響いたのをおぼえています。 工場長の「本当の意味での加工者になれ」という言葉も心に強く残っています。
製造業をいくつか経験してきましたが、ものを機械にセットして、装置の起動ボタンを押して、それだけでものが作れて、仕事になっていると思っていました。でも、工場長の言う加工者というのは、穴あけする際には、ドリルや部品の摩耗具合や交換時期を把握する。そして、アルミやステンレスといった加工する金属、それぞれに合った機械の設定をする。そうしたことにも気を配った上で仕事をすることで、本当の意味での加工者になれるんだと。私もそうなりたいと思いました。
先輩方が一人ひとりの社員に対してちゃんと伝えてくれるので、とてもありがたいなと思っています。


入社してまだ数か月しか経っていないので、まだまだ覚えることがたくさんあります。穴をあけるという一つの作業でも、ドリルの回転速度や刃物の種類など、あらゆることをしっかり覚えて、その上で機械操作を自分のものにしていきたいですね。また、当たり前のことですが、悪いものは作らないということを常に心がけているので、悪いものを作らないために、先輩方の話をよく聞いて、自分の知識として蓄え、プロの加工者を目指していきたいです。
県外へ出てみて改めて山形の良さに気づくこともあると思います。親しみやすく、面倒見の良い山形の人たちのおかげで、仕事だけでなく人としても勉強させてもらっています。私は製造業をやってきましたが、ものづくりといっても様々なものがありますし、これから就職される方には、いろんなことに目を向け、チャレンジして頑張ってほしいなと思います。
先輩方から多くのことを吸収し、それを自分のものとして取り入れながら、日々ステップアップしている渡會さん。職場にも自然に溶け込み、良い人間関係を築いている様子が伝わってきました。
常に向上心を持ってものづくりに真摯に取り組む若い力が、次世代を担う大きな力となっていくのだと感じました。


株式会社グローバルマシーン

自動車部品・産業用機械部品の製造のほか、近年は製造装置等の設計・製造にも取り組む。量産品の生産拠点が海外へシフトする中、国内生産での多品種少ロット化を見据え、技術力のいるものや工程数の多いものなど、職人の技術でつくる「ハンドメイド品への回帰」に力を入れている。「究極のスピード」をモットーに短納期の部品加工を得意とする。また、生産業務に関する改善策の提案なども行っている。
代表者:代表取締役 菅原 勝安
創立:1991年4月
従業員数:40名
事業内容:半導体製造装置部品・各種産業用機械部品・自動車部品の製造、産業機械・省力化機器などの設計・製造・組立
所在地:山形県東田川郡庄内町余目字大塚25
TEL:0234-42-0707
FAX:0234-42-1276
URL:http://g-machine.co.jp/