山形航空電子株式会社

県外で暮らし、地元の良さを実感。
技術開発と作業改善を重ね
最高のコネクタづくりを目指す。
山形航空電子株式会社(新庄市)

精密コネクタの製造・販売で知られる山形航空電子株式会社。渡辺将平さんは、緻密な精度が求められるコネクタの、微細な不良を見つけ、生産の改善や開発を行う仕事をしています。県外の大学へ進学した後、山形へUターンし就職した渡辺さんに、地元で働く良さや、やりがいを感じることをお聞きしました。

渡辺将平さん
Uターンのきっかけを教えてください。

高校までずっと地元にいたので、県外の大学へ行き、外の世界を見てみたいと思っていました。物理を学びたかったので、理学部のある富山大学に入学しました。新庄から富山までは、電車で6時間ぐらい。就職活動では、東京や大阪の会社も何社か受けたのですが、やっぱり山形に戻って就職したくて。県外に出てみて、親のありがたさや地元の良さを実感したというか。当時は兄弟もみんな県外にいたので、自分は戻ろうかなと思ったんです。最初は県内の電子機器メーカーに就職しました。その後、もっと地元に近いところで、同じような仕事がないか探したところ、山形航空電子株式会社の求人を見つけたんです。

渡辺将平さんのプロフィール

山形県立新庄北高等学校卒業

国立大学法人富山大学
理学部物理学科卒業

山形県内の電子機器メーカーに入社

山形航空電子株式会社入社
1983年生まれ。山形県新庄市出身。富山大学理学部物理学科を卒業後、2006年山形県内の電子機器メーカー入社。2008年、出身の新庄市にある山形航空電子株式会社へ入社。製造現場、親会社への出向を経て、現在は技術部に所属。

現在の仕事内容を教えてください。

当社は、親会社である日本航空電子工業株式会社の生産拠点として、スマートフォン、タブレットPCなどに代表される携帯機器や自動車などに使われる「コネクタ」という電子部品をつくっています。私は技術部に所属し、コネクタを成形する金型の図面作成や、生産工程の中で発生する不良品の原因を探し、工程を改善する業務をしています。生産現場は24時間体制なので、夜中や休日に呼び出されることもありますね。

説明
渡辺さんが担当している自動車部品に使われるコネクタ。左がエアバック用、右はECU(電子制御装置)用

山形で働いてよかったと思う点は?

一番は、仕事がしやすい環境だということ。以前、親会社へ出向し、2年間東京で暮らしたことがありますが、会社とアパートの往復がほとんどでした。山形は私生活も充実させることができて、オンとオフの切り替えもすぐできるのがいいです。また、人柄も良いというか、みんなで助け合いながらやっている感じがします。周りに気をかけてくれる人が多い。

技術部のメンバーと打ち合わせ。同じフロアに集まっているのでやりとりがしやすい、と渡辺さん
技術部のメンバーと打ち合わせ。同じフロアに集まっているのでやりとりがしやすい、と渡辺さん

この会社に入ってよかったと思うことは?

人間関係がいいところですね。どんな仕事でも一人では絶対にできません。金型の設計にしても、一人で根を詰めて考えるより、他の設計者と話しながら考えた方がいいアイデアが浮かびやすい。技術部は、成形、組立、プレス・・・、とそれぞれ違う技術を持った人間が集まって、情報交換しながら1つの製品をつくっています。コミュニケーションがとりやすく、連帯感もあるのが魅力です。

福利厚生の面で、恵まれているなと感じるのは、育児アシスト制度といって、子どもが生まれた時や子どもが小・中・高に進学するタイミングで一定の額が一時金として支給されます。私も2年前に子どもが生まれましたが、とても助かっています。そのほかに、資格取得奨励金制度というのもあり、国家資格である技能検定に合格すると等級別に一定の額が一時金として支給されます。どちらの制度も航空電子グループ全体で展開していますが、ありがたいなと思いますね。

技術部では、改善策の発表なども定期的に行い情報を共有
技術部では、改善策の発表なども定期的に行い情報を共有
影響を受けた人は?

この会社には、高い技術をもった先輩がたくさんいます。そうしたバリバリやってきた先輩たちに憧れます。自分の仕事は、成形の改善業務が多いのですが、不良が発生した時に、経験が浅いと何の不良なのかわからない。金型なのか、条件なのか、成形機なのか。原因はいろいろありますが、先輩方は瞬時に見てわかる。自分もそうなれるように、技術を磨いていきたいです。また、新人の頃、社長から「現場を知らない技術は技術じゃない」と言われたことがありました。前の会社では現場を知らずに製品設計をしていたので、とても反省しています。今は現場を最優先し、現場の声をもっとひろって、一番良い改善方法を考えていくようにしています。

総務部の奥山博美主任
「技術部のメンバーは現在26名。会社としても優秀な人材を投入している部門で、渡辺さんは上司からも期待されている存在」と総務部の奥山博美主任

渡辺さん
今後の目標を教えてください。

川の流れのようにスムーズに生産できる「生産の流れ化」が当社の方針なので、無駄が発生しないように作業を進めていくことが目標です。不良が発生した時の改善方法を、技術的にも経験的にもたくさん知っていれば、短期間で終わるような製品も効率的に生産し、利益が出せると思うので。それと、個人的には、毎月4冊は本を読んで、いろんな分野の知識を増やしていきたいと思っています。機械保全の技能検定試験にも挑戦したいですね。

山形へU・Iターンを考えている方へメッセージをお願いします。

自分もそうですが、一度県外へ出た人というのは、外の世界が見てみたいという気持ちで出て行ってはいるものの「地元愛」が強いと思う。でも地元では仕事がないから、他に就職してしまう場合もあると思います。就職活動の時は、就職サイトにエントリーするだけではなく、地元に帰った先輩に聞いてみるとか、地元の新聞社主催の合同説明会に参加するとか、いろんなところに出向いて情報を積極的に掴んで欲しい。そうすれば、可能性が広がっていくと思います。

落ち着いた口調で、一言一言を丁寧にしっかりと答えてくれる渡辺さん。技術部のメンバーとも仲良く、楽しそうに会話している姿が印象的でした。良い製品づくりを目指す意志の強さは、未来のものづくり産業の原動力となっていくことでしょう。

工法や技術の開発、金型の新規設計、改造設計、見積もり・・・と業務範囲は多岐にわたる渡辺さん。現場と技術部を行ったり来たりの毎日です。
工法や技術の開発、金型の新規設計、改造設計、見積もり・・・と業務範囲は多岐にわたる渡辺さん。現場と技術部を行ったり来たりの毎日です。
同じ部署の同僚と食堂で休憩。壁には新庄まつりの大きなタペストリーが。新庄まつりの日は会社も休みになるそうです。
同じ部署の同僚と食堂で休憩。壁には新庄まつりの大きなタペストリーが。新庄まつりの日は会社も休みになるそうです。

(2015/1/23取材)


 www.labor.yamagata.jp
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山形航空電子株式会社

山形航空電子株式会社
親会社である日本航空電子工業株式会社のコネクタ生産拠点。ここで生産されるコネクタは、世界でもトップクラスの品質を誇る。金型の独自開発、徹底された品質管理、日常業務としている「改善活動」など、最先端であり続けるため、限りない挑戦を続けている。採用活動においては、新卒者やUターン希望者の確保に努め、県外出身者も増えてきているとのこと。

代表者:渡辺 克己
創立:1957年4月
従業員数:369名
事業内容:各種コネクタ製造・販売
所在地:山形県新庄市大字泉田字高台新田4102-6
TEL:0233-24-1111
FAX:0233-24-1150
URL:http://www.yae.jae.co.jp/

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