勤め続けたいと思うのは
ものづくりの魅力と子育てへの理解があるから
株式会社最上世紀(尾花沢市)
株式会社最上世紀は、プラスチック製品製造における設計・金型製造から完成までを一貫して手掛ける企業です。金型を作り、成形し、塗装・印刷を行い、組み立てをして出荷する過程の全てを丁寧に行っています。今回は勤続16年という同期のお二人、村岡さゆりさんと中井唯さんに、仕事の楽しさとやりがいについてお話をお伺いしました。
中井唯(ナカイユイ)さん
大石田町出身。実家から近く、祖母が掃除の仕事をしていた最上世紀を家族から勧められ、高校卒業と同時に入社。勤続16年。製品製造部外装課リーダーとして、外装加工にずれが無いかなどの工程検査業務を行う。
村岡さゆり(ムラオカサユリ)さん
村山市出身。高校卒業後、事務職をしていたが、結婚を機に大石田町へ移住し、未経験だったものづくり業界に興味を持ち、2007年に最上世紀へ入社。勤続16年。部品製造部成形2課生産管理リーダーとして、部品製造の進捗管理を担当する。
管理・検査という責任ある仕事だから やりがいも大きい
入社から現在までを教えてください。
- 村岡
- 私は中途で入社しました。前職は事務職です。結婚を機に大石田町に移住し、全く経験のない製造業に携わってみたいと思い、最上世紀に入社しました。初めの配属は営業でしたが、一年も経たないうちに部品製造部に異動になり、出来上がった成形品の検査作業をすることになりました。現在も同じ部品製造部ですが、検査ではなく生産管理の仕事をしています。
最上世紀では様々なプラスチック製品を製造していますが、私が担当しているのは主に車のコントロールパネルです。お客様から注文を頂き、受注処理をして、在庫の管理と現場への指示出しを行い、最終的に納品するまでの管理が私の仕事です。
コントロールパネルと一言で言っても、すべての部品に品番があり、現場へ指示をするときは品番で伝える必要があります。その点、長年検査業務を行っていたことで、すべての品番を覚えていたので、スムーズに仕事ができています。
- 中井
- 高校卒業後、家族の勧めで入社しました。ものづくりに興味があるわけでもなかったので、最上世紀が車の部品を作っているというのも入社してから知りましたね。
入社してすぐは、検査の仕事をしていました。現在は無い部署ですが、部品の製造から検査まで一通りの流れを自分たちでする部署で、なかなか触れることのない機械の操作も行いました。
今は、外装課で工程検査を担っています。村岡さんのところ(部品製造部)から上がってきた成型品に、塗装をしたり印刷をしたりレーザーで焼いたりという加工をするのが外装課の仕事です。機械のオペレーターがその日の作業を始める際に、試作として一つだけ機械を通すのですが、その塗装や印刷がずれていないか、レーザーの場所が合っているかなどを専用の顕微鏡を使って確認し、良・不良を決めます。私がOKを出すと量産になるので、結果次第では不良品が量産されてしまう、責任のある仕事です。加えて、塗装の仕上がりは計る箇所で変わることもあり、気が抜けません。
大変な事、やりがいに思うことを教えてください。
- 村岡
- 進捗管理は難しい仕事です。お客様から注文が入った際に、できる限り納期の要望を叶えられるよう、事前にある程度の在庫を用意しておくのですが、予想以上に大量の注文であったり、逆に全く注文が無かったりします。大量の注文だった場合、まずは担当者に材料があるのか、無ければいつ入るのかを確認し、材料が揃ったらいつ製品が成形になるかを現場に確認しなければなりません。正直とても焦ります。お客様と現場との板挟みになることもありますね。お客様の要求に応えるのが一番大切ですから、難しいところです。自分が段取りをして、スムーズに出荷できたときは安心します。難しいからこそ感じる達成感ですね。
- 中井
- 私の判断で良・不良が決まってしまうプレッシャーはすごくあります。毎日同じものを計っていても、前の日と同じではなく、今日は今日の結果が出るため、しっかりと計らなければなりません。製品ごとにずれても大丈夫な範囲(公差)があるのですが、あまりにぎりぎりだと何かのタイミングでずれてしまうかもしれませんし、もしずれたものが良品の中に混ざっていたら作業のやり直しになります。プレッシャーのある作業ですが、その分やりがいもありますね。
それから、計る作業はとても楽しいです。専用の顕微鏡で計るのですが、結果がすぐに数字で見えるようになっています。結果が分かり易く迅速に表示されることによって、機械を操作するオペレーターを早く安心させることができますし、私自身も安心します。
育児休暇取得率100%! 理解があるから安心できる
最上世紀の魅力を教えてください。
- 村岡
- 最上世紀は女性の育児休暇取得率が100%です。子どもの用事で休まなければいけない時も周囲が理解してくれるので、休みが取りにくいということが全くありません。私も3人の息子がいますが、子育てしている身としては助かるし、魅力的だと思います。
- 中井
- 地元の方が多く、人付き合いにものすごく気を使うということもありません。親子や兄弟で仕事をしている人もいます。上司を呼ぶ時も肩書より名前で呼ぶことが多く、上司と部下の壁が無いほうだと思いますね。
また、地元とのかかわりも深く、新型コロナウイルスが流行り始めたころには、町内の中学校と高校の吹奏楽部にフェイスシールドを寄贈しました。
愛着が持てる会社で もっと挑戦していきたい
今後の目標はありますか。
- 村岡
- まだまだ生産管理の仕事において、至らないと感じることがあるので、自分の会社での役割をしっかり果たし、スムーズに納品するという業務を極めたいと思います。仕事に優先順位をつけながら、もっと要領よく、迅速に立ち回れるようになりたいですね。
- 中井
- このまま勤め続けたいという希望があります。16年間も務めていると、愛着がわいてくるんですよね。今いる部署の中でも担当したことがない業務もありますし、したことがないことに挑戦しながら、勤め続けられればと思います。
ものづくりに興味のある女性にメッセージをお願いします。
- 村岡
- 最上世紀は、それぞれの部署で自分のスキルを磨くことができます。スキルを磨いていくと仕事も楽しくなるし、その分やりがいも感じると思います。ものづくりに興味がある人には良い環境ではないでしょうか。
- 中井
- 最上世紀で作っている製品を普段目にすると、嬉しくなります。特に車の部品は目に入ることも多く、見つけると「こんなところにいたんだ!」という感動がありますね。街で見かけると達成感を味わえて楽しいと思います。
(2023/3/20 取材)
株式会社最上世紀
企業からのメッセージ
地域に働く場所を。そんな思いから創業した弊社も、地元の真面目で明るい地域性も手伝い、精密プラスチック産業において先鋭の技術を培ってまいりました。
「何事もお客様目線でより良い製品を早く適正価格でお届けする」を理念に日々新たなことにチャレンジし、向上の努力を惜しまず走り続けています。
女性社員も多く、産休や育休にも対応しており、社員が長く勤められる環境づくりに努めております。
代表者:代表取締役社長 中西 愛子
所在地:山形県尾花沢市尾花沢1326-1
TEL:0237-23-3511
URL:https://www.mogamiseiki.co.jp
インターンシップ、企業見学の受入:可