日本GT株式会社 山形工場

飯田聡さん

工場の主軸となる
生産設備を自社開発。
マニュアルのない道程を
思考と試行で歩み続ける。
日本GT株式会社 山形工場(白鷹町)

昭和38年に設立し、東京本社を拠点に山形工場、中国工場、カリフォルニアオフィスを持つ日本GT株式会社は、バイメタル・サーモスタット(自動温度調節器、温度過昇防止装置)の開発から金型・部品・完成品・出荷までの一貫生産を行っています。長年培ってきた高度な技術を活かしたバイメタル・サーモスタットは、さまざまな電化製品や機械に組み込まれ、私たちの生活に欠かせないものとなっています。

飯田聡さん

プロフィール
飯田 聡 さん
1991年生まれ。
山形県西村山郡郡西川町出身。
山形県立産業技術短期大学情報制御システム科卒業。
2011年、卒業と同時に日本GT株式会社に入社し、製造部に配属。

入社の動機、きっかけは?

子どもの頃から機械に興味があり、ものづくりを仕事にしたいと思い工業高校へと進学しました。その後、山形県産業技術短期大学へと進み、情報制御や電子回路について学びました。就職活動をする時期になり、友人から「一緒に受けてみよう」と誘われたのがきっかけで応募し、当社に入社しました。

具体的な仕事内容を教えてください。

私が所属するIE課は、当社で製品を作るための生産設備を企画設計し、組み立てるという仕事をしています。当社で扱う製品は、温度によって金属や合金が湾曲する「バイメタル・サーモスタット」や自動車の精密部品など、人の手では製造できない精巧さが求められるものばかり。それを自動で製造する「自動機」を作り、管理することがIE課の仕事です。
また、設備を実際に使っている課から意見や要望を聞き取り、対応するということもしています。稼働状況が常に伝わってくるので、プレッシャーでもありますが、設備を見守り続けることができるということでもあり、IE課ならではの特徴だと思います。

日本GT株式会社 山形工場

職場の雰囲気はどうですか?

IE課は、現在私と課長代行の2名で従事しています。入社当時は分からないことばかりでしたが、すぐ近くに質問できる上司がいたので、少しずつ覚えていくことができました。工場全体としては、実際に自動機を使って製品を作っている現場とのやりとりもあり、工場内のいろいろな人と関わりながら仕事をしています。また、最近は新型コロナウイルス感染症対策のため開催できていませんが、新入社員歓迎会や忘年会などの年中行事もあります。

日本GT株式会社 山形工場

大事にしていること、モットーについて。

上司から「自分にできないことを、人に『やれ』と言わない」ということを教わりました。その言葉を聞いてから、自分がまず試して、できることを確認してから人に伝えようと思い、それを目指して日々従事しています。
また、何事も興味を持った目線で見ることを心がけています。
これも「我々の仕事は一つのことを覚えたら終わりではない。勉強しながら続いていくものだ。」という上司の言葉から学びました。

魅力ややりがいは何ですか?

学校では基礎的な技術を学びましたが、実際に現場に入ると、初めは分からないことばかりでした。しかし、日々の積み重ねの中で、分からないことは聞いて覚えて、少しずつできるようになってきていることを実感しています。
当社で製造している「バイメタル・サーモスタット」は、日本でも数社しか製造しておらず、その製品を作るための自動機についても見本や参考になるものはありません。そのため、すべてを考えながら設計しなければならず、一つ一つの部品選定や、必要であればプログラムも自分で試行錯誤しながら作る必要があり、大変なことも多いですがやりがいにもなっています。

大変だと思うことは何ですか?

自分で一から考えて設計していくため、なかなか思いつかなかったり、思いついたとしてもうまくいかなくて振り出しに戻ったり、その繰り返しで、「考える」というところが一番大変です。また、製造に使う一つ一つの部品も、数千種類ある中から入手しやすいもの、用途に合致しているものを選んで使わなければなりません。さらに納期が決まっているので、部品入荷に要する期間もあり、タイムリミットが迫って焦ることもあります。しかし、そのような工程を経て、製造したものが思い通りに動いたときは、本当に安心します。

今後やってみたいこと。

私は入社して10年になりますが、まだ私一人で企画設計から完成までのすべての工程を手掛けた自動機はありません。一つずつ地道に覚えていき、将来、自動機製造を自分だけで完結できるように経験を積んでいきたいと思っています。

日本GT株式会社 山形工場
日本GT株式会社 山形工場

(2021/12/20取材)


日本GT株式会社 山形工場

日本GTはバイメタルサーモスタット(自動温度調節器・温度過昇防止装置)の設計開発から金型製作・部品製作・完成品組立・出荷までの一貫生産を行っています。

日本GT株式会社 山形工場
代表者:代表取締役  髙野 徹
設立:昭和38年2月
従業員数:140名(2022年1月現在)
事業内容:
バイメタルサーモスタットの製造及び販売
その他:金属プレス,電気機械器具の製造販売,電気接点の製造販売
所在地:白鷹町大字荒砥乙380 (本社)東京都目黒区目黒本町3-12-15
TEL:0238-85-5231(本社)03-3713-7124
URL:http://www.ngt.co.jp/

マクセルフロンティア株式会社

島軒和真さん

AIを搭載した
画像認識システムを開発。
工場ラインの検査をより簡単に。
マクセルフロンティア株式会社 米沢事業所(米沢市)

2020年に、マクセル情映テック株式会社とマクセルシステムテック株式会社が合併して誕生したのがマクセルフロンティア株式会社です。産業機器向けシステムの受託開発、画像認識システム製品の開発から量産モノづくりまでを一貫して提供しています。

島軒和真さん

プロフィール
島軒 和真 さん
1990年生まれ。
山形県米沢市出身。
山形県立米沢工業高等学校専攻科情報技術コース卒業。
2011年、マクセルフロンティア株式会社へ入社。画像ソフト設計課へ配属。

入社の動機、きっかけは?

私は地元米沢市の出身で、山形県立米沢工業高等学校専攻科を卒業しました。学生の頃から、回路をつなげてプログラムを組み込んで動かすような電子工作が好きで、プログラミングに関わる仕事を地元で探しました。単なるプログラミングではなく、小型のコンピューターを制御するプログラムを組みたいという思いもあり、地元の企業をいくつか見た中で、最も魅力的だったのが当社でした。

具体的な仕事内容を教えてください。

入社後は画像ソフト設計課に配属されましたが、当時の私は画像処理についての知識がなく、勉強しながら業務に従事しました。入社して1年ほどでグループ会社に出向して、最先端の画像認識システム開発に4年間従事しました。米沢市に戻ってからは、自社製品である画像認識システムの設計・開発を担当しています。

当社では、主に工業用途向けの画像認識ボードの設計・製造、ソフトウェア開発、アプリケーション開発を全て一つのチームで行っています。その中で、私が担当するのは主にソフトウェアの設計・開発です。工場の製造ラインに搭載する製品で、接続したカメラで高速で写真を撮影し、それを瞬時に解析して異常がないかをAIを使って確認できるような画像認識システムを作っています。目視だけでは大変な検査を自動化するアイテムです。

AIを取り入れるとどんなことができるのですか?

例えば、ペットボトルを製造しているラインで、「中にゴミが入っている」という異常を検査するためには、専用のプログラムを準備しなければなりません。さらに、どのようなゴミなのかを判別しようとした場合は、その分の専用プログラムが必要になります。そういった部分に柔軟に対応できるのが、AIという技術です。AIは「異常な画像」と「正常な画像」を覚えさせることで、専用プログラムがなくとも答えを出してくれます。
この機能を搭載したのが、当社の画像認識製品の主力であるNVP-Ax430シリーズです。
しかし、AIは万能というわけではありません。カバーできないところもあります。だからこそ、私達は従来の画像認識技術とAIを併用し、互いにカバーさせることで、お客様のニーズに合った製品づくりを行っています。

マクセルフロンティア株式会社 米沢事業所

この仕事の魅力ややりがいは何ですか?

先端技術を取り扱えるというところが大きな魅力です。グループ会社の中でも、画像認識AIを初めて自社製品に組み込んだのが私達、米沢事業所でした。入社してからの10年間、常に先端技術を取り入れたモノづくりをしていることが、一番のモチベーションになっています。
また、社外の研修を受講することができるなど、スキルアップの環境が整っているというのも魅力です。スキルアップもできて、仕事にも貢献できる。加えて最先端の事ができるというのが魅力であり、やりがいです。

大変だと思うことは何ですか?

新しいものを作るということは、前例がないということなので、とても大変です。アイデアを出すところから始まり、形にして、最終的には売れるものであるかどうかも考える必要があります。初めは作りたいものがどうすればできるのか、どうすれば動くのかも分かりません。動いたとしても、たまたま動いただけかもしれません。そうやって一つの製品を作り上げるまでには、年単位の時間がかかります。うまくいかないこともたくさんありましたが、そこは乗り越えるしかないと思って、その都度勉強し、諦めない精神で頑張っています。

「画像処理とは」を知ってもらうために

設計・開発業務だけでなく、画像認識についての初心者向け技術ブログの運営もしています。「画像認識ってなんだろう」、という方も多いと思いますので、そういった方々にも分かり易く、そして楽しく読めて勉強になるような記事をコンセプトに、毎週金曜日に更新しています。ブログをきっかけに画像認識に興味を持ち、当社や当社の製品について知ってもらえたら嬉しいです。

■フロンティア画像認識ラボラトリー

今後の目標を教えてください。

多方面から頼られる人間になりたいというのが私の目標です。技術的にも人間的にも、そして社内からもお客様からも、頼ってもらえるような人になることを目指しています。そのために、技術的な部分や人とのかかわり方についても磨いていきたいと思っています。
特に力を入れていきたいのはAIです。AIは技術の進歩がとても早く、それらを実用化に向けて自社製品に組み込んで、新しい価値を作りだしていかなければなりません。そのために新しい技術を追いかける必要があるので、日々勉強です。
また、スキルアップの証明として資格取得にも挑戦したいです。私は2019年にAIに関する資格を取得しましたが、次の段階のAI資格取得を目指しています。より多くのスキルアップを重ねて、より頼られるような人材になりたいと考えています。

会社の魅力はどういうところだと思いますか?

先端技術に触れることができ、会社がスキルアップのサポートしてくれるというのが魅力だと思います。個人がスキルアップするための環境が整っているので、資格取得にもチャレンジしやすいです。
また、若い従業員の提案を前向きに捉えて挑戦させてくれる雰囲気も魅力的です。若者のアイデアを受けて、一緒に作り上げるために考えてくれる上司がいます。上位の人達が私達と同じ目線で会話をしてくれる、風通しの良い職場です。

私達の仕事は先端技術を扱うやりがいのある仕事です。スキルアップする環境もあるので、これから社会に出る若い方々にマクセルフロンティアに興味を持ってもらえると幸いです。新しいことをやりたい方や、AIに興味のある方など、エンジニアとしてスキルを磨いて頑張りたいという方がいたら、是非一緒に働きましょう。

マクセルフロンティア株式会社 米沢事業所

(2021/12/8取材)


マクセルフロンティア株式会社 米沢事業所

当社は、産業機器向けシステムの受託開発、画像認識システム製品、プラスティック光学レンズ製品の開発から量産モノづくりまで一貫してご提供しております。(山形県就職情報サイトより)

マクセルフロンティア株式会社 米沢事業所
代表者:事業所長 鈴木 健二
創業:1975年(旧 マクセル情映テック(株) )
   1969年(旧 マクセルシステムテック(株))
設立:2020年4月(マクセル情映テック(株)とマクセルシステムテック(株)が合併しマクセルフロンティア(株)に社名変更)
従業員数:218名(2022年1月現在)
事業内容:
■半導体製造装置用電装ユニット・制御ボード、産業用各種制御ボードの受託開発・製造
■ボード組込み用ソフトウェアの開発
■自社製品:画像認識システムの開発・製造・販売
所在地:山形県米沢市大字花沢3091番地の6(米沢事業所)
    神奈川県横浜市保土ヶ谷区神戸町134番地
    横浜ビジネスパーク ノーススクエアⅢ(本社)
TEL:0238-22-7170
FAX:0238-22-6570
URL:https://www.frontier.maxell.co.jp/