やまがたものづくりガイドブック(中学生用)最新版を掲載しました!

中学2年生キャリア教育参考資料として発行している「やまがたものづくりガイドブック(中学生用)」の最新版(2018年6月発行)のPDFデータを掲載しました。

やまがたのものづくりの魅力がいっぱいのガイドブックとなっています。
ぜひご覧ください!

※小学生用の最新版も近日中に掲載予定です。
※小学生用、中学生用どちらも下記のリンクからご覧いただけます。

小学生のためのものづくりガイド「山形ものづくり探検隊」

Categories: お知らせ

「ものづくりヤマガタ情報サイト」掲載企業を募集しています!

本サイトは、就職活動前の若者・女性、その保護者を主な対象として、本県のものづくり産業や地域企業に対して理解を深める機会を提供することにより、ものづくり産業に対する関心を高め、もって将来のものづくり産業を担う人材の確保につなげることを目的としており、この度、本サイト内の各コンテンツに掲載する企業を募集します。

<募集要件>
1 山形県内に本社又は事業所等を有している企業であること
2 ものづくり産業(製造業)であること
3 申込日の属する月の前月から起算して、過去1年以内に労働関係法規に基づく処分を受けていないこと

<募集数>  5社を予定

<掲載費用>  無料

<募集コンテンツ>
・ヤマガタの未来を切り開く女性たち~ものづくりの現場から~
・山形を選んだUターン・Iターンの先輩たち
・世界にはばたくメイドイン山形
・プロフェッショナルへの道
・山形の達人
※1コンテンツにつき最大2社まで

<掲載情報>
本サイトでは、各コンテンツにおいて、その企業で活躍する技術者や取り組み等を紹介するほか、企業概要や企業のホームページのURLを掲載することができるため、利用者への情報提供のツールとして活用いただけます。

<申込方法>
下記ホームページから、募集要項等をダウンロードしていただき、参加申込書等に必要事項を記入のうえ、山形県商工労働部雇用対策課にメール又はファックスで送付してください。

山形県ホームページ(平成30年度「ものづくりヤマガタ情報サイト」への掲載企業募集)https://www.pref.yamagata.jp/ou/shokokanko/110009/sangyozinzaiikusei/monodukuri_yamagata_2017.html

<募集期間>平成30年9月28日(金)まで

Categories: お知らせ

株式会社アーバンルック

株式会社アーバンルック

さまざまな年代の女性が集まり
有名ブランドの洋服を
全国へ発信。
大切なのは、
協力し、楽しむこと。
株式会社アーバンルック(酒田市)

株式会社アーバンルックは、イッセイミヤケ、ベイクルーズ、ランバンオンブルー、ヴィヴィアンウエストウッド、ユナイテッドアローズ、他数社の洋服を数多く手がける縫製会社。創業当初から女性社員が多く活躍し、実績を上げています。縫製ラインの班長を務める斎藤さんと佐藤さん、CAD担当の菅原さんの3名にお話をお聞きしました。

社員同士のサポートが、働きやすさを生み出す

入社のきっかけを教えてください。

菅原美和さん

菅原 美和(すがわら みわ)さん
酒田市出身。2012年入社。社内でたった一人の女性のCAD担当として奮闘中。休憩や掃除の時間に、周りとコミュニケーションを積極的にとっている。

菅原
自分で服を作りたくて、専門学校に入り一から勉強しました。ここは大きい会社なので、いろいろ学べるかなと思って入社しました。
佐藤栄子さん

佐藤 栄子(さとう えいこ)さん
酒田市出身。1999年入社。縫製ライン班長としては最年少。目指す姿は、「厳しく優しく、適切にちゃんと教えてくれた」前の班の班長。

佐藤
女性が多く働いているし、ものづくりをしたくて選びました。高校を卒業してすぐ地元で働きたかったのも理由です。
斎藤愛さん

斎藤 愛(さいとう あい)さん
鶴岡市出身。1992年入社。鶴岡市内で同じ業種に携わっていたが、結婚を機に酒田へ。縫製ラインのベテラン班長として周囲をまとめている。

斎藤
鶴岡の縫製会社に勤めていたのですが、結婚して酒田に住み、同じような職種を探して、ここに決めました。

実際に働いてみての感想は。

斎藤
女性に配慮している会社だなと思いました。産休・育休はもちろんですが、私は子どもが3人いて、全員保育園に預けて働いたので、しばしば休んだり、熱があればすぐに迎えに行かなければなりませんでした。急な休みや早退でも、周りが仕事の段取りをつけてくれるんです。みんながお互い様という感じで助けてくれたので、とても働きやすかった。休憩室も分煙になっているし、トイレもホテル並みにきれいなので、気分よく働けます。
佐藤
確かに、みんなサポートしてくれるので、休みは取りやすいし、働きやすいです。
縫製する有名ブランドの洋服は常時20種類以上
縫製する有名ブランドの洋服は常時20種類以上
完成した洋服は厳しい検品を重ねて、発注先へ出荷される
完成した洋服は厳しい検品を重ねて、発注先へ出荷される
時には後輩に作業のアドバイスも
時には後輩に作業のアドバイスも

周囲とのコミュニケーションの大切さを実感

働いている中で、困難はありませんでしたか。

菅原
人見知りが激しい性格なので、人に話しかけることが苦手でした。自分が担当している部署は、縫製するための設計図をつくり、サンプルを作ってもらうのですが、サンプル班の人と話をしないと仕事になりません。最初はうまく話せなくて悩みましたが、「わからないままにしてはちゃんとした仕事が出来ない」と自分に言い聞かせ、毎日気合を入れて、わからないことをちゃんと聞くようにしました。今ではだいぶ慣れてきて、普通に話せるようになっています。
佐藤
縫製ラインの班長になった時が一番大変でした。年上の人もまとめなければならないので、プレッシャーと不安で押しつぶされそうでした。斎藤さんをはじめ、他の班長さんからアドバイスをいただきながら、まだ3年目ですが、がんばっている最中です。
斎藤
どうやって生産性をあげたらいいか、自分ではなかなかいいアイデアが浮かばなくて困っていた時に、こんなやり方もあるよ、と先輩や上司に教えてもらいました。やり方は1つじゃないこと、いろんなやり方があって、違う視点から考える大切さに気づきました。
同じCAD担当の先輩とも、気軽に話し合えるように
同じCAD担当の先輩とも、気軽に話し合えるように
生産の要となる縫製ライン。班長は作業もしながらグループ全体を把握
生産の要となる縫製ライン。班長は作業もしながらグループ全体を把握

少しでも興味があれば、まずは挑戦してみること

今後の目標を教えてください。

菅原
作業が早くできるようになって、ミスもしないようにすること。周りともちゃんと会話しながら仕事をできるようにしたいです。
佐藤
今よりもきれいな商品をつくりたいです。店頭に並んだ時に、自分たちのつくった服がきれいだったらいいなと思います。今は独身ですが、将来結婚して子どもが出来た時、みんながサポートしてくれているのを見ると安心して働いていけるなと思います。
斎藤
みんなとコミュニケーションをとりながら、楽しく仕事をしたい。楽しくないと辞めてしまったりもするので、みんなと一緒に楽しく働いていきたいです。
菅原さんの目標は、経験豊富な会社の先輩たち
菅原さんの目標は、経験豊富な会社の先輩たち
明るく快活な佐藤さん。仲間とのおしゃべりも楽しみの1つ
明るく快活な佐藤さん。仲間とのおしゃべりも楽しみの1つ
現在は若い班員をサポートする立場です、と斎藤さん
現在は若い班員をサポートする立場です、と斎藤さん

ものづくり産業を目指す女性にメッセージをお願いします。

菅原
自分がやりたい仕事というのはあると思いますが、それにこだわらずに、ちょっとでも興味があるのであれば、意外と自分でもはまることがあるかもしれないので、何事も挑戦してみて欲しいです。
佐藤
仕事は、やってみないと自分に合っているのかどうかわからないと思うので、最初は努力とチャレンジ精神でやった方がいいと思います。
斎藤
どんな仕事をするにも、一人ではないので、いろんな人とコミュニケーションをとらなければいけません。菅原さんも言っていたように、何でも聞いて欲しい。聞くことはすごく大切なことなので、恥ずかしいと思っているといつまでも成長しないので、努力していくことが大切だと思います。

「社員の健康に、自分がどれだけ協力できるかを常に考えている」と髙橋社長。社員が「ずっと働きたい」と感じるような、ハード・ソフト両面での快適な環境づくりに余念がありません。下は18歳から上は64歳まで、さまざまな年代の社員が共に同じ作業を行う中で、職場のコミュニケーションを何よりも大切にしている3人の姿が印象的でした。

髙橋社長
とにかく社員と一緒に仕事をする「現場主義」の髙橋社長。新入社員への教育指導も手厚く「やめる社員も少なくなってきた」とのこと
(2014/11/28取材)

株式会社アーバンルック

企業からのメッセージ
株式会社アーバンルック
当社は、昭和62年(1987)、従業員23名(うち男性社員3名)でスタートしました。創業当時から女性社員の働きやすい環境づくりに努め、改善を重ねております。結婚し、子育て中の社員も多いため、残業は比較的少なく、社員同士も協力しながら作業を効率的に進めています。機械化が進む他業種と違い、縫製業だけは、機械化を進める事が出来ず、むしろ機械には頼れない部分があり、人間の手によってこそ出来る奥深い技術や感性が求められます。弊社社員の地道な作業によって出来上がる商品は、日本を代表する一流ブランドであり、自信を持って提供できる製品です。

社員数
代表者:代表取締役 髙橋 英樹
所在地:山形県酒田市東町1-18-3
TEL:0234-26-0066
産業分類:縫製加工業(婦人服)
事業内容:婦人服の縫製、製造
インターンシップ、企業見学の受入:可

家具製作の達人
[動画あり]


永沢義男さん

家具製作の達人 永沢義男さん
(山形県卓越技能者表彰受賞/平成24年度)

昭和51年入社。旧ブラジル工場勤務などを通して家具組立の技能を磨く。平成4年一級技能士取得。技能グランプリでの準優勝を経て、平成19年全技連マイスターの認定を受ける。組立班班長として後進の指導にあたっている。

「バタフライスツール」で世界に羽ばたいた家具メーカー
バタフライスツール
天童木工の名を一躍世界に知らしめた伝説のイス「バタフライスツール」

株式会社天童木工は、1940年にその前身である天童木工家具建具工業組合が設立されて以来、数多くの木製家具および特別注文品を製作してきました。卓越した技術により成形合板ならではのしなやかなフォルムを実現。柳宗理デザインの「バタフライスツール」を製作した家具メーカーとして、その名は世界へ。その後も有名デザイナーとのコラボレーションで注目を集め、最近では、山形カロッツェリアプロジェクトで製作している奥山清行氏デザインの「コートハンガー“アルベロ”」が新たな話題となっています。

木という天然素材の可能性を引き出す
職人たちの工夫と技
コートハンガー“アルベロ”
山形カロッツェリアプロジェクトに参加し、製作している「コートハンガー“アルベロ”」

成形合板の家具は、1mm程度に薄く切り出した板を重ねて貼り合わせ、特殊な型に入れてプレスし、加熱して形をつくり上げます。天童木工では、この成形合板ならではのしなやかなフォルムを活かして、人間の体にフィットするシンプルでモダンな家具をつくり続けています。また、大型の会議テーブルやイス、書棚など、建物や特殊な用途に合わせてつくられる「特別注文家具」も、天童木工の得意とするところ。半世紀以上の実績とともに業界の高い評価を得ています。

コンピュータ制御のカットマシンで精度は格段に上がったとはいっても、天童木工が手掛ける家具の多くは、複雑な曲線を有するため、その組み立て作業には熟練を要します。さらに、上質の家具は長きにわたって使い継がれるため、場合によっては新品以上の手間暇かけての改修が必要となることもあります。それらの地道な作業を可能にしているのは、家具やデザインに対する深い愛情と愛着に他なりません。

家具づくりはチームワーク、
全技連マイスターはいわば団体賞
永沢さんが手がけた議場机(鮭川村役場)
永沢さんが手がけた議場机(鮭川村役場)

組立班の班長として15名のスタッフをまとめているのが、2007年、全技連マイスターの認定を受けた永沢義男さん。「全技連マイスター」とは、ものづくりのプロである技能士の中から、自らの優れた技術やコツ、技能を若者や後継者に伝承する熱意のある人々を全技連(全国技能士会連合会)が認定している制度です。まさに、この道一筋30年以上という永沢さんの日頃の修練と熱心な後進指導が評価されたもの。しかし、永沢さんは、「一人でできる仕事ではないから、チームのみんなや会社のバックアップがあったからこそ」と感謝の気持ちの方が強いようです。

地元山形県内でものづくりに取り組みたい、そんな思いで天童木工に入社して以来、製作現場での修業、旧ブラジル工場での実践を積んで着実に家具組立の技を磨き、平成4年には一級技能士資格を取得しています。近年、永沢さんが手掛けているのは、庁舎の議場机や図書館の書架などの特注品がメイン。「数十年後にもずっとそこにある、家具づくりにはそんな喜びがあります」と永沢さんは家具づくりの魅力を表現してくれました。

(2008/2/8取材)

製作中の議場机に面取りを施す永沢さん
製作中の議場机に面取りを施す永沢さん。その仕事ぶりはさすがに丁寧で綿密。

株式会社 天童木工

天童木工の成形合板の技術力・生産力の高さは、日本国内にとどまらず世界各国の工業デザイナーや建築デザイナーからも認められている。有名デザイナーとのコラボレーション製品のほか自社デザインの名品も少なくない。また、そのグレード感が高く評価され、都庁をはじめ県や市町村の議場机にも多く採用されている。

株式会社 天童木工
代表者:取締役社長 加藤昌宏
設立:1940年6月
従業員数:350名
事業内容:家具・インテリアの設計および販売、室内装飾の設計および施工の請負、前記の各項に付帯する事業
所在地:山形県天童市乱川1丁目3-10
TEL:023-653-3121
FAX:023-653-3454
URL:http://www.tendo-mokko.co.jp/

Categories: 山形の達人

山形航空電子株式会社

山形航空電子株式会社

県外で暮らし、地元の良さを実感。
技術開発と作業改善を重ね
最高のコネクタづくりを目指す。
山形航空電子株式会社(新庄市)

精密コネクタの製造・販売で知られる山形航空電子株式会社。渡辺将平さんは、緻密な精度が求められるコネクタの、微細な不良を見つけ、生産の改善や開発を行う仕事をしています。県外の大学へ進学した後、山形へUターンし就職した渡辺さんに、地元で働く良さや、やりがいを感じることをお聞きしました。

渡辺将平さん
Uターンのきっかけを教えてください。

高校までずっと地元にいたので、県外の大学へ行き、外の世界を見てみたいと思っていました。物理を学びたかったので、理学部のある富山大学に入学しました。新庄から富山までは、電車で6時間ぐらい。就職活動では、東京や大阪の会社も何社か受けたのですが、やっぱり山形に戻って就職したくて。県外に出てみて、親のありがたさや地元の良さを実感したというか。当時は兄弟もみんな県外にいたので、自分は戻ろうかなと思ったんです。最初は県内の電子機器メーカーに就職しました。その後、もっと地元に近いところで、同じような仕事がないか探したところ、山形航空電子株式会社の求人を見つけたんです。

渡辺将平さんのプロフィール

山形県立新庄北高等学校卒業

国立大学法人富山大学
理学部物理学科卒業

山形県内の電子機器メーカーに入社

山形航空電子株式会社入社
1983年生まれ。山形県新庄市出身。富山大学理学部物理学科を卒業後、2006年山形県内の電子機器メーカー入社。2008年、出身の新庄市にある山形航空電子株式会社へ入社。製造現場、親会社への出向を経て、現在は技術部に所属。

現在の仕事内容を教えてください。

当社は、親会社である日本航空電子工業株式会社の生産拠点として、スマートフォン、タブレットPCなどに代表される携帯機器や自動車などに使われる「コネクタ」という電子部品をつくっています。私は技術部に所属し、コネクタを成形する金型の図面作成や、生産工程の中で発生する不良品の原因を探し、工程を改善する業務をしています。生産現場は24時間体制なので、夜中や休日に呼び出されることもありますね。

説明
渡辺さんが担当している自動車部品に使われるコネクタ。左がエアバック用、右はECU(電子制御装置)用

山形で働いてよかったと思う点は?

一番は、仕事がしやすい環境だということ。以前、親会社へ出向し、2年間東京で暮らしたことがありますが、会社とアパートの往復がほとんどでした。山形は私生活も充実させることができて、オンとオフの切り替えもすぐできるのがいいです。また、人柄も良いというか、みんなで助け合いながらやっている感じがします。周りに気をかけてくれる人が多い。

技術部のメンバーと打ち合わせ。同じフロアに集まっているのでやりとりがしやすい、と渡辺さん
技術部のメンバーと打ち合わせ。同じフロアに集まっているのでやりとりがしやすい、と渡辺さん

この会社に入ってよかったと思うことは?

人間関係がいいところですね。どんな仕事でも一人では絶対にできません。金型の設計にしても、一人で根を詰めて考えるより、他の設計者と話しながら考えた方がいいアイデアが浮かびやすい。技術部は、成形、組立、プレス・・・、とそれぞれ違う技術を持った人間が集まって、情報交換しながら1つの製品をつくっています。コミュニケーションがとりやすく、連帯感もあるのが魅力です。

福利厚生の面で、恵まれているなと感じるのは、育児アシスト制度といって、子どもが生まれた時や子どもが小・中・高に進学するタイミングで一定の額が一時金として支給されます。私も2年前に子どもが生まれましたが、とても助かっています。そのほかに、資格取得奨励金制度というのもあり、国家資格である技能検定に合格すると等級別に一定の額が一時金として支給されます。どちらの制度も航空電子グループ全体で展開していますが、ありがたいなと思いますね。

技術部では、改善策の発表なども定期的に行い情報を共有
技術部では、改善策の発表なども定期的に行い情報を共有
影響を受けた人は?

この会社には、高い技術をもった先輩がたくさんいます。そうしたバリバリやってきた先輩たちに憧れます。自分の仕事は、成形の改善業務が多いのですが、不良が発生した時に、経験が浅いと何の不良なのかわからない。金型なのか、条件なのか、成形機なのか。原因はいろいろありますが、先輩方は瞬時に見てわかる。自分もそうなれるように、技術を磨いていきたいです。また、新人の頃、社長から「現場を知らない技術は技術じゃない」と言われたことがありました。前の会社では現場を知らずに製品設計をしていたので、とても反省しています。今は現場を最優先し、現場の声をもっとひろって、一番良い改善方法を考えていくようにしています。

総務部の奥山博美主任
「技術部のメンバーは現在26名。会社としても優秀な人材を投入している部門で、渡辺さんは上司からも期待されている存在」と総務部の奥山博美主任

渡辺さん
今後の目標を教えてください。

川の流れのようにスムーズに生産できる「生産の流れ化」が当社の方針なので、無駄が発生しないように作業を進めていくことが目標です。不良が発生した時の改善方法を、技術的にも経験的にもたくさん知っていれば、短期間で終わるような製品も効率的に生産し、利益が出せると思うので。それと、個人的には、毎月4冊は本を読んで、いろんな分野の知識を増やしていきたいと思っています。機械保全の技能検定試験にも挑戦したいですね。

山形へU・Iターンを考えている方へメッセージをお願いします。

自分もそうですが、一度県外へ出た人というのは、外の世界が見てみたいという気持ちで出て行ってはいるものの「地元愛」が強いと思う。でも地元では仕事がないから、他に就職してしまう場合もあると思います。就職活動の時は、就職サイトにエントリーするだけではなく、地元に帰った先輩に聞いてみるとか、地元の新聞社主催の合同説明会に参加するとか、いろんなところに出向いて情報を積極的に掴んで欲しい。そうすれば、可能性が広がっていくと思います。

落ち着いた口調で、一言一言を丁寧にしっかりと答えてくれる渡辺さん。技術部のメンバーとも仲良く、楽しそうに会話している姿が印象的でした。良い製品づくりを目指す意志の強さは、未来のものづくり産業の原動力となっていくことでしょう。

工法や技術の開発、金型の新規設計、改造設計、見積もり・・・と業務範囲は多岐にわたる渡辺さん。現場と技術部を行ったり来たりの毎日です。
工法や技術の開発、金型の新規設計、改造設計、見積もり・・・と業務範囲は多岐にわたる渡辺さん。現場と技術部を行ったり来たりの毎日です。
同じ部署の同僚と食堂で休憩。壁には新庄まつりの大きなタペストリーが。新庄まつりの日は会社も休みになるそうです。
同じ部署の同僚と食堂で休憩。壁には新庄まつりの大きなタペストリーが。新庄まつりの日は会社も休みになるそうです。

(2015/1/23取材)

山形航空電子株式会社

山形航空電子株式会社
親会社である日本航空電子工業株式会社のコネクタ生産拠点。ここで生産されるコネクタは、世界でもトップクラスの品質を誇る。金型の独自開発、徹底された品質管理、日常業務としている「改善活動」など、最先端であり続けるため、限りない挑戦を続けている。採用活動においては、新卒者やUターン希望者の確保に努め、県外出身者も増えてきているとのこと。

代表者:渡辺 克己
創立:1957年4月
従業員数:369名
事業内容:各種コネクタ製造・販売
所在地:山形県新庄市大字泉田字高台新田4102-6
TEL:0233-24-1111
FAX:0233-24-1150
URL:http://www.yae.jae.co.jp/

ケーイービー・ジャパン株式会社


ケーイービー・ジャパン株式会社

女性に配慮した環境と
パート社員から正社員への登用で
女性社員の働く意欲を引き出す
ケーイービー・ジャパン株式会社(新庄市)

各種自動機器の動きを制御する電磁クラッチ・ブレーキを中心に、減速機・モーター駆動ユニット、インバータ等の製造販売を手がけているケーイービー・ジャパン株式会社。生産拠点となる新庄工場で、生産管理と資材の業務に携わる加藤さんと伊藤さんにお話をお聞きしました。

職場環境も労働条件も、子育て世代の女性にやさしい会社

入社のきっかけを教えてください。

生産管理課の加藤玲さんは入社1年目

加藤 玲(かとう れい)さん
秋田県横手市出身。新庄市在住。2013年入社。高校生、中学生のお子さんとご主人、義父母の6人家族。「お昼時間は、先輩たちから漬物の作り方を教わったりします」。

加藤
仕事と家事の両立と、自分のこれからを見つめ直す時期と思い転職を考えていたところ、たまたまこの会社の募集を見つけました。どんな会社なのか調べたところ、ドイツに親会社があり、海外との取引も多いということで興味を持ったんです。始業時間が8時50分と比較的遅いのも、主婦としてはありがたかった。女性が多く働いているのも安心感がありました。実際入社したら、とても働きやすいと感じました。みんな優しくて、まじめで、重い物の運搬は男性の方が担当したり、仕事を手伝ってくれます。今はパート社員ですが、一定期間の経過をもって正社員への登用も選択できると聞いているので、がんばろうと思っています。
入社11年目の伊藤一恵さんは資材課に所属

伊藤 一恵(いとう かずえ)さん
新庄市出身。2003年入社。前職はトラックの運転手。ご主人もトラックの運転手で、現在単身赴任中。3人の子どもを育てながら、資材担当の中心となり活躍。

伊藤
前職は、トラックの運転手をしていました。主人も同じく運転手で、子どもが生まれてからは、何かあった時すぐに預けているところへ迎えに行けないのが大変でした。私も就業時間が8時50分~17時40分という点と、土・日、祝日が休みという点に魅力を感じました。急な残業もないですし、子どもが熱を出して、急に休まなければならない時も、調整ができるのでありがたいです。女性社員はみんな結婚していて、子育て中の方も多いので、休みや早退をしやすいのは、恵まれているなと感じますね。私もパート社員から正社員になったのですが、育休や産休も正社員と同じですし、パート社員の就労環境はとてもいいと思います。

仕事をフォローし、声をかけてくれる先輩たち

現在、どんな仕事をしていますか。

加藤
生産管理課で、部品の入出庫を担当しています。製品をつくるために必要な部品を、必要な分だけ棚から取り出し、各工程へ支給する仕事です。足りなくなれば発注し、製作伝票の発行と完了処理なども行います。重い部品を運んだり、棚に上げたりする時は、たまにきついなと感じますが、ハンドリフターという機械を使ったり、なるべく分けて運んだり工夫しています。時には男性や他の先輩に手伝ってもらったりしますが、みなさん協力的です。社員の方はみなさん明るくて元気、仕事もテキパキしていて早い。まだ入社して1年しか経っていないので、ミスして落ち込んだりもしますが、心配して声をかけてくれる人が多く、気遣いのできる方たちだなと思いました。
伊藤
私は資材課で、荷物のチェックと個数の確認を主に担当しています。チェックした荷物を、生産管理の加藤さんのところへ運びます。海外からもさまざまな荷物が届きますし、慣れるまではポカミスもいっぱいしました(笑)。
加藤
伊藤さんは一人でシャキシャキ働いて、バンバン仕事をしている感じでかっこいいです。
伊藤
それぞれが独立した作業をしているので、みんな自分の仕事に責任をもっています。入社して11年ぐらい経ちますが、昔から女性社員は多かったですね。勤続年数に関係なく、年上の方はみんな人生の先輩なので、子育ての相談もいろいろ聞いてもらうことがあります。突然の休みや早退でも、周りがフォローしてくれるので頼もしい。

大事にしていること、モットーについて。

伊藤
入ってきた荷物の間違いを見逃さないこと。自分で止めないと、ずっとそのまま行ってしまうので。
加藤
お互い気分よく働けるようにあいさつをしっかりすること。「ありがとうございます」「お願いします」という言葉がけを大切にしたいです。

ケーイービー・ジャパン株式会社
ハンドリフターを操作し、部品を取り出す加藤さん
ケーイービー・ジャパン株式会社
荷物の確認を終え、製品を生産管理課へ運ぶ伊藤さん
ケーイービー・ジャパン株式会社
製造現場でも多くの女性が勤務

きちんとした仕事をするには、時には息抜きも必要

今後の目標を教えてください。

伊藤
できるだけミスをなくす。うっかりミスをしないように、これからも気を引き締めて仕事にとりかかりたいです。
加藤
まずは、仕事をミスなく完璧にこなせるようになること。夢は英語が話せるように、少なくとも相手が話していることが理解できるようになりたいです。会社でも海外とのやりとりがあるので、社内の人が、電話で英語やドイツ語で話しているのを聞くとかっこいいな、と思います。いつかそんな風になりたいです。
ケーイービー・ジャパン株式会社
職場の同僚と打ち合わせ。表面処理加工を発注する準備も伊藤さんが担当
ケーイービー・ジャパン株式会社
ピッキングリストに基づき、棚から部品を取り出す
ケーイービー・ジャパン株式会社
ケーイービー・ジャパンの主力製品である電磁クラッチ・ブレーキ

ものづくり産業を目指す女性にメッセージをお願いします。

伊藤
女性は、結婚したり、子どもができたりすると、どうしても周りに気を遣うことが多いですが、がんばっていればみんな協力してくれます。一人で考え込まないで、周りに相談して欲しいです。
加藤
仕事を続ける上で最も大切なことは、心と体の健康だと思います。がんばりすぎず、たまには仕事のことを忘れ、リフレッシュすることも必要。そうやって元気を蓄えれば、また仕事をバリバリできると思うので。

「勤務状況や職場との相性を見ながら、5年を目処に正社員の登用を行っています」と鈴木工場長。出勤時間、福利厚生、社員同士のフォローなど、さまざまな面でのサポートは、結婚してからも正社員としてしっかり働きたいと願う女性を強く引きつけているようです。

ケーイービー・ジャパン株式会社
社員の家庭環境やスキル、性格なども把握し、よりよい職場環境づくりに努める、鈴木生洋工場長
ケーイービー・ジャパン株式会社
(2014/12/15取材)

ケーイービー・ジャパン株式会社

企業からのメッセージ
ケーイービー・ジャパン株式会社
ケーイービー・ジャパン株式会社は、パワートランスミッション・テクノロジー分野において、優れた製品、技術を提供します。弊社は、会社の存続発展、目標に沿った投資と利益の確保、顧客満足をもって企業理念の原点とします。女性社員も多く、女性のライフスタイルを理解し、長く活躍できる労働環境を整備することで、スキルアップを通じ自分の仕事へのやりがいを感じ活躍できるように努めています。正社員登用制度があり、パート社員も正社員とほぼ同等の待遇です。協調性を持ち、明るく元気で活発な女性をお待ちしています。

社員数
代表者:代表取締役 吉田 仁
所在地:本社/東京都港区高輪2-15-16
新庄工場/山形県新庄市大字福田字福田山711-103
TEL:0233-29-2800
URL:http://www.keb.jp/
産業分類:電気機械器具製造業
事業内容:電磁クラッチ・ブレーキ、及びそのユニット、インバータ・サーボシステム、減速機つきモータ、及びその付帯装置の製造、メンテナンス
インターンシップ、企業見学の受入:可(応相談)