結城 悟さん

コンピュータを通して
現場が見えてくる。
工場管理の立場で、大好きな
『ものづくり』をサポート。
株式会社エスプレモ(山形市)

ものづくり企業が多く集積する山形県には、昔から続く地元創業の企業も少なくありません。株式会社エスプレモもその一つ。小型精密モータの開発から設計、製造・販売まで手がけ、着々と業績を伸ばしてきました。工場全般の管理を担当する結城悟さんは、入社して間もないながらも、会社の重要な役割を任され、奮闘する毎日を送っています。

結城 悟さん

プロフィール
結城 悟 さん

昭和42年生まれ
宮城県白石市出身
山形大学工学部精密工学科卒業
1990年宮城県のOAメーカ関連会社に入社
所属事業部の再編に伴い2011年に退職
翌2012年、株式会社エスプレモ入社

入社の動機、きっかけは?

大学を卒業後、OAメーカーに就職し、バーコード機械の開発・設計を担当していました。その後営業部に配属になり、商品企画や事業企画などの仕事にも携わるようになっていきましたが、やはり「ものづくり」に関わる仕事がしたい、という思いがあって。作業服を着て、現場の人間と切磋琢磨しながら製品をつくりあげていくのが好きなんです。

具体的な仕事内容を教えてください。

工場全般の管理をしています。当社は主に暖房機や農業機具などに取り付ける小型モータの製造を手がけ、250~300種類ぐらいの製品があります。オーダーメイドがほとんどなので、少ロット多品種に対応できるような管理システムを立ち上げている最中です。もともとバーコードの開発をしていたので、在庫管理は得意中の得意。工場の仲間と相談し、知恵を貰ったりしながらシステムづくりをしています。大きい会社ではないので、忙しくなったら現場を手伝うこともありますし、必要な冶具(じぐ)を作ったりもする。新しい冶具で時間が短縮されると社長に報告したりなど。いろんな経験ができ、楽しみもあります。

入社して苦労したことは?

最初の1ヶ月は、何も分からなくてドキドキしていました。他の社員の方が、どんなスキルを持っているかわからないし、相手も自分がどんなスキルを持っているかわからない。お互い手探り状態。コミュニケーションをとりながら情報を得て、2ヶ月ぐらい経ち、やっと会社のやり方や自分の立場が見えてくるようになりました。

玄関ロビーに展示された製品。電動自動車のモータも手がける
玄関ロビーに展示された製品。電動自動車のモータも手がける
エスプレモが製造する小型モータの一例
エスプレモが製造する小型モータの一例

結城 悟さん
影響を受けた上司や先輩の話を教えてください。

鈴木社長からよく言われるのが「定量的な表現」をすることです。単に「よくなりました」ではなくて、「今まで90秒かかっていたのが、60秒になり30秒の短縮になりました」と報告する。「追って報告します」ではなく「○○までに報告します」と、具体的な数量や日時で言うように指導されました。鈴木社長は今まで経験した会社の中で、一番徹底しています。とても大切なことだと実感していますね。

この仕事に適性を感じるのは自分のどんな部分ですか。

管理や計画の仕事をしていますが、真面目な性格と、管理する対象が「もの」なので性に合っているのかもしれません。力がぐっと入ります。小さい頃から工作や機械が好きで、基本的にものづくりが好きなんです。

この仕事の一番大変な部分、やりがいを感じる部分は?

製造業は終わりなきQCD(Quality=品質、Cost=価格、Delivery=納期)の追求。難しい注文やテーマに取り組まなければならない時もあります。品質、価格、納期すべての目標が高いところにありますが、それに向かっていくところが大変でもあり、やりがいでもあります。常に新しいことにチャレンジしないと廃れてしまいますので。正直くじけそうになる時もありますが、そんな時は会社の窓から蔵王の山々を眺めたり、休みに気分転換をしてモチベーションを高めて取り組むようにします。

「コンピュータを通して現場のものづくりが見えてくる」と結城さん
「コンピュータを通して現場のものづくりが見えてくる」と結城さん

結城 悟さん
大事にしていること、モットーについて。

社員の心得に「やれない理由を並べずに、どうすれば出来るか常に考える」という言葉があります。私はこの言葉が好きで、自分のポリシーにもしています。やってやるぞ、という気概と強い意志、これを大切にしたい。やり遂げれば達成感と自信が得られ、苦労を一緒に乗り越えた仲間とのコミュニケーションも密になります。

今後の目標は。

エコ化や省力化が進み、よりクリーンなデバイスが求められる今、小型モータの需要はますます増えると考えています。自分の培った技術を磨き時代を先取りする「創造力」で、魅力的な商品を世の中に提供していきたいです。

若者へのメッセージをお願いします。

今、日本の製造業が空洞化し大変だと言われていますが、高い技術と創造力でユニークな商品をつくっているメーカーは沢山あります。好きこそものの上手なれ、といいますが、好きな分野でキャリアを積むことほど職業人として幸せなことはありません。工作や機械が好きな若者は今でもたくさんいると思うので、目先の将来性よりも、自分のやりたいことを第一に考えて、社会に飛び込んでみるといいと思います。

各担当者とも話し合いながら決めていく
各担当者とも話し合いながら決めていく

入社して2ヶ月と思えないほど、会社に馴染み、会社のことを深く考えている結城さん。
「ものづくり」に対する愛情もひしひしと伝わってきました。結城さんのような強い信念をもつ若い力が牽引となり、日本の製造業をもっともっと元気にしてれることでしょう。

(2012/12/18取材)

株式会社 エスプレモ

山形の産業集積地の一つ、西部工業団地に建つデバイスメーカー。小型精密モータの開発設計から生産プロセスまで、時代の流れに合った製品を提供。同社の製品は暖房機器の送風用や工作機械のポンプなど、工業や農業はもちろん娯楽分野まで幅広く使われている。

藤庄印刷株式会社
代表者:代表取締役 鈴木 晋
創立:1965年12月
従業員数:35名
事業内容:小型精密モータの製造、販売
所在地:山形県山形市鋳物町31
TEL:023-643-5615
FAX:023-643-6308
URL:http://www.esco-net.co.jp/s-premo/

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